サブパッチを生かした変形と " ポリゴン化 " に対してVPによる割り当ての検証です。
■ 肩、鎖骨部のウエイト
肩の部分は人体の中でも変形の難しい部分です。下のカラフルなイメージは、1つのBoneに対して一つの色となっています。互いに影響しあっている部分は色が混ざって表示され、視覚的に影響範囲が分かり易くなっています。中間色が多いことから、かなり微妙なウエイト付けが適用されていることが分かると思います。このような複雑な個所ほど、VPで自動で割り当てられるウエイトが思い通りになりにくいので、頂点数が少ないサブパッチを解除したローポリゴンデータに手動で修正を加えています。
■ サブパッチ前提の変形でウエイトを割り当てるコツ
VertexPaintはポリゴンオブジェクトにしか適用できません。そのため、サブパッチ前のローポリゴンデータにウエイトを付けたい場合、サブパッチ後の変形の予想が困難です。特に変形の予想が難しい肩部などは、一度、サブパッチをポリゴンに" SubPatch>ポリゴン化 "したオブジェクトでローポリに割り当てるFalloff値のあたりを付けて、その値を参考にします。サブパッチでの変形具合の確認は実際にレイアウトで行う以外ありません。
頂点数が異なるため、ローポリにVPを適用しサブパッチした物と一度サブパッチをポリゴン化したオブジェクトでは頂点数が異なるため同じ結果にはなりません。しかし、上記イメージ程度のポリゴン数であれば、大体の目安になります。精度としては後者の方が良い結果を得られます。サブパッチを残す利点は説明するまでもないと思います。
■ 補足
ここで取り上げた例は、一つのオブジェクトにポリゴンを仕込んでいます。特に、人間を作る場合、満足のいく結果を得るためには、手の指を含めると100近いBoneとウエイトMAPが必要となり製作には膨大な時間と労力がかかります。
高速なBone変形、IK表示はモーションをつける上で重要です。モーションを付ける際の作業能率に大きく影響します。モーションを付けることが前提である場合、モデリング以前のキャラクターデザインの段階で、これらのことを考えておく必要があります。例えばキャラクターデザインによっては、腕、腰、を分離させることでそれぞれの処理速度を上げることが可能となり、生産性も向上します。Bone変形、IKの処理速度の上げるための対策は次ページで説明しています。
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サブパッチを残すことで、被写体との距離に応じたポリゴンの密度を変更できるようになります。しかし、サブパッチ後の変形具合の確認はVPでは行えないのでLayoutでの確認のみということになります。 |
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