ムービー素材を使用する事で映像制作において表現の幅も広がります。ここでは映像素材集の活用、素材集の選び方について説明しています。
3D映像制作における映像(ムービー)素材の活用例を上げてみました。他にも活用方法はあると思います。
様々な映像素材集が発売されていますが、3D映像制作における映像素材集を選ぶ上で注目したいポイントをまとめます。特に初心者の方は失敗しない上でも参考になるかと思います。
テクスチャー素材集と同様に、ムービーの内容によってはアルファチャンネル(マスク情報)が含まれているかどうかがポイントになります。ノンリニア映像編集ソフトで映像を合成する上でアルファチャンネルを持たない映像はクロマキー(特定色)による合成しか手段がなく、綺麗に合成するのは難しくなります。
アルファチャンネルを持つムービーであれば美しく、特定個所のみを合成する事が出来ます。もちろん、背景に使うイメージ映像などアルファチャンネル(マスク情報)の必要のない素材もありますので内容によって判断します。
通常、映像素材集には NTSC / PAL といった表記がされています。これは地上波放送の規格のことで、3D映像制作、ノンリニア映像編集においては、ムービーのサイズ、フレームレートの事を指しています。目的に応じて適切な解像度を選ぶようにします。
■ アナログ地上波放送、通常のTV出力(4:3)
用途 | アスペクト比 | 最大解像度 | D端子 | 扱える信号 |
---|---|---|---|---|
NTSC | 0.9 | 720 × 486 | D1 | 480i |
〃 Wide | 1.2 | 〃 | D1 | 〃 |
DVD | 0.8592 | 752 × 480 | D2 | 480i / 480p |
i =インターレス(走査線分割描画)
p=プログレッシブ(走査線一括描画=ちらつき軽減)
ハイビジョン放送、HDV 出力などハイビジョン映像制作を前提とした3D映像制作を行う場合、必要とされる解像度でレンダリングを行う必要があります。しかし、使用する映像素材集が必ずしも同じ解像度が必要になるとは限りません。
■ デジタルハイビジョン放送(16:9 ワイド)
用途 | アスペクト比 | 最大解像度 | D端子 | 扱える信号 |
---|---|---|---|---|
HDTV | 1 | 1920 × 1080 | D3 | 480i / 480p / 1080i |
〃 | 1 | 1920 × 1080 | D4 | 480i / 480p / 720p / 1080i |
- | 1 | 1920 × 1080 | D5 | 480i / 480p / 720p / 1080i / 1080p |
i =インターレス(走査線分割描画)
p=プログレッシブ(走査線一括描画=ちらつき軽減)
例えば、煙や炎はエッジが綺麗に表示される必要はないため、3Dグラフィックソフトでレンダリングした映像に効果を与えるには低い解像度でも十分な場合があります。これは目的によって適切な解像度は変わりますので、適材適所判断する必要があります。
HDV 1080i 記録可能なビデオカメラです。最近は民生機でもハイビジョン映像が記録可能になっています。 |
映像によっては、繰り返しループ再生が可能なように作られている必要があります。通常、そのような映像はループモーション可能にされており、ループ可能である事が明記されていますが、粗悪な素材では利用価値のないループ不可能な短いムービーを納めている製品もあります。