プラグインでは提供されない機能もあり、業務用途など活用を考えている方のために、失敗しないラインナップ選びのポイントをまとめました。
Vue (ビュー)シリーズ
参考 => シリーズ毎の機能比較
参考 => Vueの機能紹介 (ムービー/英語)
製品情報 イーフロンティア/参考書
Pro Studio / Ifinite は標準で付属します。
詳細は シリーズ毎の機能比較 で公開されていますが、3Dグラフィックソフト初心者には難しいと思いますので、注目したい項目をピックアップして説明します。自分の目的にあった製品選びの参考にして下さい。
ご注意
ここに紹介する機能が全てではありません。詳細は国内販売・サポート元 イーフロンティア のWebサイトを参照して下さい。
Esprit にプラグインを追加しても得られない機能で、注目したい機能だけをピックアップしました。これらの機能が欲しい方は、Pro Studio を検討する必要があります。詳細は
参考 => シリーズ毎の機能比較 (イーフロンティア)
で得る事が出来ます。
■ 特定のオブジェクトにおいて間接光を無視する
GIレンダリングのカスタマイズに欠かせない機能です。グローバルイルミネーションによるフォトリアルを追求した方には必須の機能です。
■ ロトスコープ
ムービーファイルをテクスチャとして利用する機能です。制作物によっては必要不可欠です。
■ アルファチャネル、Z値の計算
他の映像を合成する場合に必要な情報をレンダリグ時に算出し、ムービーファイルに情報として記録します。映像編集ソフトで編集を行う場合、必須となる機能です。これがサポートされないのは痛いです。
■ PDF形式のプラグインマニュアル
印刷可能なPDF形式のファイルが付属します。マニュアルを印刷したい方は必要です。
Infinite 及び Pro Studio は、4つの主要プラグインが標準で付属しますが、Pro Studio はいくつかの機能制限があります。この中には3D グラフィックソフトを選ぶ上で重要な機能も含まれますので、Pro Studio に含まれない機能で、注目したい機能だけをピックアップしました。これらの機能が欲しい方は、Infinite を検討する必要があります。
参照 => Infinite のみに搭載される強力な機能 (す、すごい、、)
この機能紹介だけで、Infinite にしておこうと思う方も多いのではないでしょうか。
■ 照明効果の焼き付け機能
テクスチャベイク機能です。レンダリングした結果をテクスチャとしてベイク(焼付)する機能です。シーンによってはアニメーションレンダリングを大幅に短縮する事が可能です。ラジオシティを使用したアニメーション制作にも威力を発揮します。
■ ラジオシティ法における有効・無効ライトの指定
計算時間のかかるラジオシティレンダリングをカスタマイズする上で欠かせない機能です。ラジオシティレンダリングでフォトリアルイメージを優先される方は必須です。
■ EcoSystem 搭載
このシステムは、数百万オブジェクト、アニメーションに関する自動配置に関する様々な機能を提供します。樹木や植物が密集するシーン作成に欠かせない機能です。
密林全体が風に揺れるといったモーションを容易に作成する事が出来ます。Infinite の最大のポイントだと思います。
■ 関数グラフによる全ての質感パラメータ制御
MayaのRamp Shader やLightWave3D のグラディエイトにあたる機能で、炎などのマテリアル表現に欠かせない編集機能です。
Infinite でしか利用できない機能が沢山あります。水面に反射に関する設定などリアルさを追求する上で欲しい機能など沢山あります。
http://www.e-frontier.co.jp/e-on/products/vue/compare.html#004
■ Pythonスクリプト対応
汎用スクリプトPythonによる拡張インターフェイスです。外部スクリプトにより処理を自動化できる可能性があります。汎用スクリプトであるためフリーのスクリプトなど配布される可能性もあります。生産効率を考えた場合、欲しい拡張インターフェイスです。
難しいことを考えずに取敢えず美しい景観イメージ、アニメーションを作成してみたい方、ホビーユースに適します。作り込みは行えないので、趣味であっても本格的にシーンを作成したい方には適しません。
Easel に3Dテキスト機能、メタブロブによるモデリング、シェーダー作成機能が付属しますのでホビーユースである程度作りこみを行いたい方に適しています。アルファチャネル、Z(奥行き)情報を持たないため、他の映像と合成が難しいので映像編集が前提の場合は適しません。よって業務用途には向きません。(プラグインでは拡張できない)
Esprit に人物作成、モーション3Dソフト POSER (4以降)の人物モデル、アニメーションをインポートするためのプラグインです。POSER 5 でサポートされたダイナミックヘア(髪の毛のモーション)も取り込む事が出来るようになります。 また、振動エフェクトなどのモーションエフェクトが追加されます。 |
Pro Studio は、特にお奨めのジャンルはなくシリーズ中、最も中途半端なラインナップのような気がします。映像作品に重点を置きたいハイアマチュア 向けというところでしょうか。
Infinite は名前の通り、機能制限はありません。Pro Studio にはプラグインで提供されない機能もありますので、この価格差なら私は Infinite を選択します。
放送レベルの本格的な景観アニメーション制作を考えている方に適します。また、Pro Studio / Infinite 共に4つのプラグインが付属します。特に、植生エディタは面白く、既に統合型 3D グラフィックソフト をお持ちの方であれば、これらの植物の書き出し機能は3D作品制作の上でツールとなります。また、ネットワークレンダリングをサポートするプラグインMover 5が付属するので本格的な映像制作に適しています。.
Vue シリーズは、4つのラインナップがありますがコンセプトが分かり難いです。例えば、CINEMA 4D はベースプログラムにプラグインを拡張する事で複数のラインナップが存在しますが、ベースプログラムに関しては機能制限はありません。
Vue は一見、プラグインで機能制限ラインナップを設けているようで、実はそうではなくベースプログラム側にも制限が設けられているため、プラグインでカバーする事ができません。誤解を招き易いと思います。
今回、検証するにあたり、機能比較表を深重に見る必要がありました。重要な機能も含まれており、3Dグラフィック経験者でも見落としがちになるかと思います。初心者であれば尚更です。Webサイトは分かり易いのですが、製品ラインナップそれぞれのコンセプト、ターゲットが見え難いと思いました。