■ ３ＤＣＧ レンダリング方式とライティングの関係について
3ＤＣＧことはじめ => ３ＤＣＧ 制作工程（プロセス）＞７-１．レンダリグ方式 ライティングとの関連
ラジオシティー方式のグローバルイルミネーションを重要視する場合と、レイトレーシングレンダリングによるライティングの方法は、アプローチの仕方が全く異なります。
以下に示すレイトレーシングレンダリングの画像とラジオシティーレンダリングの画像は、全く同じシーンをレンダリング方式を替えてレンダリングを行った結果です。レイトレーシング方式でもライティング次第でラジオシティーレンダリングに近い品質で高速にレンダリングする事も可能になります。
レイトレーシングでGIを重視したライティングについてはこちらで解説し ていますので参考にしてみてください。アニメーション作品では、ラジオシティーやファイナルギャザリングは現実的ではありません。
レンダリングコストを如何に抑えて品質をワンランクアップさせるためのライティングは、それぞれのシーン、目指すイメージにより異なります。そのため決まった方法はなく、リア リティーを求める場合は現実の世界と比較する観察力が求められます。
サーフェイスに対し光が拡散するところまで計算するため、フォトリアリスティクなイメージを作成する事が出来ます。
レイトレーシング レンダリングほど、ライティングテクニックは要求されませんが、サーフェイス同士が互いに影響を与え合うため、GIに関する影響を何処までオブジェクトが受けるのか、有効なライトを絞り込むなど、無駄な計算を如何に切り捨てるかが制作のポイントになります。つまりシーンのカスタマイズが重要になります。これは、3Dグラフィックソフト（製品）を選ぶ場合の重要なポイントになります。
ファイナルギャザリング、フォトンマップなども手法は違っても環境効果（グローバルイルミネーション）を表現しようとする点は同じでレンダリングコストが掛ります。
イメージベースドライティングはイメージ画像を環境光源とします。そのためライトがなくてもシーンを照らす事が可能です。
イメージ画像には通常、HDR（Hyper Dynamic Range）画像を使用します。右の画像は、イメージから照らされる環境光のみでシーンが照らされています。全くライティングに関するテクニックが必要ないため、設定を 行うだけでフォトリアルなイメージ制作が可能です。また、ラジオシティー方式であるためレンダリングコストが掛ります。
HDRイメージによって、結果が大きく異なるため絵作りを行う事が難しく、確認レンダリングに時間がかかるため制作期間を要します。実際にはHDRイメージの調整を行うか、光源を追加すること で絵作りを行うことになります。制作手順はツールによっても様々で、自分で球状ドームを作成しHDRI画像マッピングを行うか、環境テクスチャマッピングにより行うなど3Dグラフィックソフトにより設定方法やアプローチの仕方は異なります。
HDRI に関しては、作成方法や素材集など 『 3D シーン作成に必要な背景イメージ / HDRI 素材集の活用 』 でも解説しています。 また、 OpenEXR という ILM がオープンで提唱している HDRI を扱い易くした高輝度イメージフォーマットも存在します。
|
表示されない場合はリロードしてください |
このような方におすすめ ハイエンド 3D グラフィックソフトの使い手で有名な Jeremy Birn 氏の書籍です。 |
この標題のトップへ １６ / １６
3DCG/CAD制作に特化したお勧めのワークステーション
書籍の出版数は人気のバロメーター。価格帯も分かります。
可動フィギュア・デッサン人形等、モデリング、テクスチャ、造形のヒント
ゲーム業界等、求人情報や 3DCG ソフトの習得を目的としたスクール情報など
