コンペ活動の傍らデザイン事務所でアルバイトしていた頃、そこにあった Macintosh II 上で動く 3DCG ソフトが一つの点光源に照らされたオブジェクトが計算によって描く様を見て衝撃を受けたのを今でも覚えています。
自分にとって PC-6001 でドット絵を表現するため BASIC を触った以来の衝撃的な事件であり、現在も飽きもせず 3DCG やってます。Apple コンピューターというよりも、3DCG ソフトウェアに対する衝撃でした。
子供の頃から絵を描く事が好きで透明水彩やアクリル、油絵、パステル画、色鉛筆画、日本画、ブロンズ彫刻は中学までに一通り経験しています。3DCG をやっていて思うことは作品を作る喜びと、完成した時の形容しがたい充実感はコンピューターであっても何ら変わるものではないという事。
クリエイティブな職業や趣味に通じる新鮮な感動が、先ず根底にあります。
一般的にコンピューター上で描かれるグラフィックス、CG は平面(2D)と立体(3D)に大別されます。CG として 2D(二次元)グラフィックスと比較した場合、私が感じている 3D(三次元)グラフィックスの魅力です。
2D は紙と鉛筆が置き換わったものと考える事が出来るためイメージしやすいのですが、3D に関してはコンピューターが計算によって生み出すため未経験者は実際に触れてみるまで想像の域を出る事が出来ません。
つまり、触ってみるまでどのような事が出来るのか未経験者にはイメージし難いと考える事が出来ます。
とにかく触って見なよ。話はそれから。クリエイターなら計り知れない可能性を秘めた道具に感動するかもしれません。無料で本格的な映像制作が行えるBlenderがお勧めです。(初めての方にはちょっと敷居は高いですが。)
形状データに関してはネットから手に入るのでモデリング技術がなくても体験する事はできます。以下はかなり以前から HONDA が提供している 3Dデータです。久しぶりに検索して見たら、まだありました。作品も投稿出来るようです。
そういえば、日経CG でデザインか開発部署か忘れましたが HONDA の方が3DCG やCAD 等、ソフトウェア産業に対して物申す!といった内容の記事がふと思い出されました。当時、私が不満に思っていた事と同じ事を大企業がソフトベンダーに不満をぶちまけてくれたので心強く思いました。10年近く前の話ですが、現状は今もまったく変わっていませんね。ソフトウェア産業は物作りの精神を理解出来ないようです。
蛇足になりますが前のページで少し触れたセカンドライフ、仮想現実の世界で、「おっ、おまえいい車のってんじゃん。それ、どこで買ったの?」 みたいなやり取りになるわけですよ。(例え話で実際に車が売れるかは知りません)
三次元データは様々な角度から見る事が出来ます。つまり、アニメーションへ展開した場合、二次元とは比較にならない程、多くの情報量を持つ事になります。2Dグラフィックスに比べ高い訴求効果があるのはこのためであり、様々な分野で活用されています。
一本の 3DCG ソフトを上手く活用できれば、デザイナーにとってこれほど強力な道具は他にないと自分は考えています。
3D グラフィックソフトの楽しみ方、目的は人様々ですが、個人的には以下に要約出来るのではないかと考えます。
仕事で3D グラフィックソフトを活用しようと考えている方には、どのような魅力があるのでしょうか。
3DCG ソフトウェアは一般の(2D)グラフィックスソフトウェアに比べ、取っ付き難くく、挫折する方が多いのが実情です。(自信の指導経験からも明らか) 主に以下の理由が考えられます。
ご存知のようにパソコンの操作はディスプレイ(二次元)を通して、ソフトウェアが提供するインターフェイスを操作して作業します。一般的なビジネス・インターネット・グラフィック関連のソフトウェアはマウスをX軸とY軸方向に操作します。
これに対し、平面の中で描写される三次元データ(立体)を編集する場合、奥行き、つまりZ軸方向への操作が増えることになります。つまり、初心者にはインターフェイスを理解するまでの初期ハードルが高く、慣れが必要となります。
3DCG ソフトウェアによって提供されるインターフェイスの良し悪しは、そのまま操作性、生産性に直結します。
どの3D グラフィックソフトでも以下に示す基本的な制作プロセスは共通しています。 順を追って習得していく必要があり、特に、初めて3DCGに取り組まれる方が一通り、個人で映像作品を仕上げるまでになるには 途方もない時間と根気と根気と根気が必要になります。
以下のページで説明しています。