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Maya 7 (マヤ) の "特徴" と "適した分野"

モデリング関連

  • MAYA シリーズの "特徴" と "適した分野"
  • SOFTIMAGE|XSI シリーズの "特徴" と "適した分野"(作成予定)
  • 3ds Max "特徴" と "適した分野" (作成予定)

Maya (マヤ) の歴史

Wavefront Technology 社(現 Alias 社)の超ハイエンド3D グラフィック ソフトウェア 「Power Animator(1990)」 の後継となった統合型3D グラフィック ソフトウェアです。

Alias PowerAnimator
Alias PowerAnimator は、1990年代初頭のジェラシックパークなどに代表されるハリウッド映画や、工業デザインの現場で活躍した超が付くハイエンド3D グラフィックソフトウェアです。現在の様にパーソナルコンピューター上で動作する3D グラフィック ソフトウェアではなく、高価なグラフィックスワークステーション上で動作する業界御用達の製品でした。
参照 => 3DCG(三次元コンピュータグラフィックス) ソフトウェアの歴史

SGI 社とWavefront Technology社合併後、Alais|WaveFront社となり、ライバルのSoftImage に遅れて、プラットフォームをWindowsNT/インテルへ移行します。Power Animator の移植ではなく、新しい 統合型3D グラフィック ソフトウェア Maya (1998)を発表し、現在に至ります。発表当初の私の記憶では、「Power Animetor の後継、ゲーム開発、キャラクターアニメーションを強く意識した製品」 とされていました。

Macintosh で動作する Alias Sketch ! という 3D ソフトを販売していた時期がありました。レンダリング以外はAlias にしては期待はずれのソフトで、現在は消滅しています。Mac OS に問題があったという事でしょうけど。

Maya 7 の特徴

Maya 最大の特徴は、構造自体が巨大なデータベースとなっている点です。様々な情報を直感的に接続することで高度な表現(アニメーション)が可能になります。モデリング、マテリアル、テクスチャー、モーション、パーティクルなどほぼ全てのパラメーターを接続する事ができます。

Maya のインターフェイス

一見、Windows ライクなインターフェイスに見えますが、Maya そのものは巨大なデータベース構造 (Softimage や XSIも 同様)となっています。全ての情報は "ノード " と"アトリビュート" によりデータベース化されています。例えば、マテリアルのカラーは一つのノードであり、パラメーター(設定)を与えるインターフェイスをアトリビュートと呼びます。

Maya は巨大なデータベース

マテリアルを例に説明すると以下の様になります。
下図 左のアイコンは、マテリアル・テクスチャなどのノードを示し、それぞれのパラメータの流れがラインで表示(アトリビュートに接続)されています。この例では、鏡面反射など共通のマテリアルノードに異なるテクスチャーの値を流し込んでいます。

MAYA マテリアル

表面の模様(テクスチャー)はそれぞれのオブジェクトで異なりますが、鏡面反射などのマテリアル情報は全て同じです。つまり、マテリアル アトリビュートを変更することで、同じデータベースを参照しているオブジェクト全てが一度に変更されます。これはマテリアルに限った話ではなく、モデリングやパーティクルなど、ほぼ全てのアトリビュートにおいてもノードとアトリビュートを接続する事が出来ます。

これらの基本概念を理解する前に挫折する人が多いのも事実です。Maya の最大の特徴は、これらのデータベース構造、柔軟性が優れている点にあり、モデリング・マテリアル・テクスチャー・パーティクル・モーションなど、ほぼ全てのノードに対して共通の概念となっている点に尽きると思います。

この柔軟なデータベース構造は、競合するSoftimage|XSI よりも高いと言われています。また、XSIに比べ、動作も非常に安定しており、外部モジュール開発などにも適しているため、開発と連携するような分野(ゲーム開発 etc) で好まれる傾向があります。

Maya 7 機能ごとの特徴

Maya のモデリング機能について

Maya は3種類のモデラーを標準で持っています。元来、Power Animator の後継でもあり、 NURBSモデラーがメインで、サブディビジョン系ポリゴンモデラーはかなり後発になります。(Maya 5で初めて搭載) Smooth Proxy や 後に搭載された Subdiv Surface はキャラクターモデリングのためのモデラーです。インダストリアルからキャラクターアニメーション制作まで対応できるモデラーを備えています。(その分習得も大変です)

NURBSモデラー

trim

フィレット( r による自動接続 )やトリム(サーフェイスに対するカーブ投影)による穴あけ、数値による面取り機能など、複雑な工業製品のモデリングに欠かせない編集機能を持っています。(これらの処理はポリゴンモデラーでは大変です。)

参照 => NURBSモデラーで車をモデリングする~Tutorials

ポリゴンモデラー(Smooth Proxy (スムース プロキシ))

ローポリゴンを骨子とし高解像度のポリゴンモデリングを行います。ローポリゴンを編集することで、高解像度のポリゴンサーフェイスも影響を受けますが、 LightWave 3D のように、骨子となるポリゴンラインをベクトルカーブとしてサーフェイスを生成する訳ではありません。プロキシとは代理を意味します。骨子となるローポリゴンを代理として、高解像度の形状データを変更します。この二つのポリゴンサーフェイスは、ヒストリーにより関連付けられており、LightWave3D のようなサブパッチポリゴンのように使い勝手はよくありません。

Maya 7では機能強化が図られています。

このモデリングをサポートする必須のフリープラグインがあります。
参照 => CPS 制作者:Dirk Bialluch 氏

Subdiv Surface (サブディビ サーフェイス)

Maya 5 で新しく、Unlimited に搭載された新しいタイプのサーフェイス属性(ポリゴンモデラー)です。Maya 6 からは Maya Complete にも標準搭載されています。LightWave 3D のポリゴンサーフェイスと同様に、ポリゴンラインをベクトルカーブとしてサーフェイスを生成するタイプのモデラーで、工業製品のモデリングにも対応可能です。

スタンダードモード

スタンダードモードでは、頂点、エッジ、フェイス単位で造形を行う事が出来ますが、押し出しなどのポリゴン編集は使えません。

ポリゴンモード

ポリゴンモードに切り替えることで、頂点、エッジ、フェイス単位で、押し出しなどのポリゴン編集が行えるようになります。特徴的なのは、スタンダードモードで編集した形状も維持される点です。

初めて搭載された時は、重すぎてとても使える代物ではなく、Maya 6 のバージョンアップの目玉の一つが、Subdiv Surface の速度改善でした。LightWave 3D などのサブディビジョン系ポリゴンモデラーとの違い、ポイントモードを使用することで高解像度側からのアプローチも可能である点が違いとして挙げられます。

例として、顔のモデリングにおいて全体のディティールはポリゴンモードで制御し、鼻の穴などの作り込みは、スタンダードモードで行うといったアプローチが可能です。

Maya のレンダリング機能について

Maya は mental ray for Maya と Maya Software の二つのレンダリングエンジンを搭載します。

Maya Software

Maya が従来から持つ独自のレンダリングエンジンです。レンダリング方式はレイトレーシングのみですが、影のボカシやシャドーマップなど様々な拡張がされており、品質も美しいです。しかし、LightWave 3D や CINEMA4D と比較するとレンダリング速度は高くありません。

参照 => レイトレース法で環境光を模倣する(Maya-Software)

mental ray for Maya

メンタルレイとは、外部のレンダラで、Softimage|XSI や 3dsMax などのハイエンド3Dグラフィックソフトは何れもメンタルレイ レンダラを標準で搭載しています。密度の高いジオメトリを高速にレンダリングできる特徴がありますが、光源が増えると極端にレイトレースレンダリングのパフォーマンスが低下します。また、高度なシェーダーを持ち、ラジオシティー系レンダリングもサポートします。

参照 => レイトレース法で環境光を模倣する(mental ray for Maya)

また、ラジオシティ系レンダリングが行えるのは、この mental ray のみになります。つまり、HDRIを使用したイメージベースドライティングやコースティクスなどの表現はこのレンダラでしか行えないという事になります。

この他にも、Toon レンダリングなどベクトル式のレンダリング、OpenGL を使用したシェーディングレンダリングもサポートしています。

Maya のモーションに関する機能について

スケルトン編集は、行いやすく、IK/FK の混在も可能です。また、キーフレーム編集に欠かせないモーションをカーブで編集するグラフエディターは、非常に扱い易く強力です。おそらく LightWave経験者ほど、これらの扱い易さは実感すると思います。また、複数のモーションをロール間隔で編集するトラックスエディターもサポートします。

ダイナミクスパーティクルも 、Complete / Unlimited 共に備えており、データベースである特性上、エクスプレッションやスクリプトを使用して高度な映像表現を行う事が可能です。

MotionBuilder(モーションビルダー)との連携

MotionBuilder とは、Kaydara社のキャラクターアニメーションに特化したモーション専用の3Dソフトウェアです。2004年に Alias社がKaydara社を買収し、現在はAlias社の製品となっています。FBX フォーマットを使用して異なる3Dグラフィックソフトウェアに強力なキャラクターアニメーション作成機能を提供する独立した製品ですが、Maya 7 では更にMotionBuilder と連携を強化した修正が加えられています。

強力なエフェクト機能

Unlimited には、Complete とは異なり大気エフェクトや、髪の毛、クロスシュミレーターなど、強力なモーションエフェクトが搭載されています。私は使用した経験はありませんが、機能紹介ページでその品質の高さやハリウッド映画の実績から、その実力を十分に窺い知る事が出来ます。

参照 => Maya 7 Unlimited のみに含まれる強力なエフェクト機能 

Maya (マヤ)はどんなソフトか

一言で言えば、プログラミングに関する知識がなければ、能力を最大限に引き出す事は出来ないソフトです。

Mayaは、プラグイン開発環境、スクリプト言語MELなどインターフェイス拡張のための機能に優れており、映像制作においてもスクリプトによる柔軟な制御は強力な武器になります。Maya が映像制作を前提としたソフトである以上、これらを活用できて初めてMayaの持つ能力が引き出せると言えると思います。

しかし、これらの機能は、デザイナーが使用するツールとしては無用の長物である事が多く、同社のWebサイトにあるように建築分野やインダストリアルという謳い文句は、社交辞令のようなもので、イメージ制作ツールとしては明らかにオーバースペックです。

ライバルの SOFTIMAGE|XSI では、Foundation (ファウンデーション)という廉価バージョンが存在し、これに競合するラインナップはMayaにはありません。Foundation では、サポートなし、バージョンアップなし、先進のアニメーションに関する技術が削られているなどの制限はありますが、強力なNURBSモデリングや、レンダリングに関する重要な機能制限はありません。価格も6万円台と安価で、このようなラインナップは、インダストリアルデザイナーや建築関連のプレゼンテーション分野にもおすすめできます。これに該当する製品がないのはちょっと残念です。

Unlimited / Complete とも映像制作を前提としたプロフェッショナルツールという位置付けになります。

上級者のための書籍
MayaプログラマのためのMEL、C++APIガイドブック

Maya 7 おすすめの分野、ユーザー

習得にはそれなりの時間を要すため、3DCG をこれから趣味で始められるような方にはおすすめできません。挫折する可能性の高い3Dグラフィックソフトです。

参照 => 自分に適した 3D グラフィックソフトとは ~ 3DCG製品選びのポイント



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