MAYA の場合、ライバルの XSI と異なりレンダリングエンジンは従来から持っている MAYA Software と Mentalray (メンタルレイ) の二つのレンダリングエンジンを持っています。
また、前ページで使用した Lightwave 3D の光源モデルは昔から存在するオーソドックスなタイプであるのに対し、MAYA 、3dsMax、XSI、Cinema 4D は絵作りの行い易い光源モデルが多数用意されています。
オーソドックスなアンビエント色によるシーン全体の適用しか出来ない Lightwave のレンダラに対して、Maya では Ambient Litght という光源モデルが用意されてます。これはスペキュラーなどのマテリアル属性に反応しない特別なライトです。部分的にアンビエント効果を適用することが可能であるため絵作りの自由度が高くなります。
ソフトウェアによって提供される光源モデルをはじめとする機能は異なります。特性を理解した上でシーンや目的に応じて使い分ける必要があります。
■レンダリング方式 : レイトレース
■レンダリング時間 :2秒
■ライト数 : 1灯 (スポットライト)
■影のタイプ : シャドーマップ
■アンビエント :
Lightwave 3D と同様に、デフォルトのシーンにスポットライトを一灯だけでレンダリングした結果です。
前述した通り、デフォルトでは環境光に対する配慮はありませんので画面は暗くなります。初心者に配慮している Lightwave 3D とは対照的な計算結果です。つまり、環境光を意識せざる得ない状況に立たされます。
Lightwave 3D と同様に複数のライトを設置して環境光を模倣します。影の表現にはコストの高いレイトレース シャドーは使わず、シャドーマップを使用しています。
■レンダリング方式 : レイトレース
■レンダリング時間 :15秒
■ライト数 : 12+1灯 (キーライト含)
■影のタイプ : シャドーマップ
■アンビエント :
Maya Software レンダリングでは、計算時間が 15秒も掛かっています。これだけ単純なシーンでも、レイトレーシング レンダリングの特徴に大きな差がある事がわかります。この点の考察は後にまとめます。