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3DCG における被写界深度とモーション・ブラーの表現

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3DCG における被写界深度モーション・ブラーの表現について、これまで説明した現実世界のカメラを踏まえて説明します。

被写界深度 ~ DoF (Depth of Field)

被写界深度とは一言で言えばピントのあう空間の事をいいます。現実のレンズに置き換えて説明すると、レンズを通して入る光を少なくする、つまり、絞ることでピントの合う空間が狭くなります。この絞り値をF-Stop、叉は開放F値といいます。

被写界深度

この 開放F値 (F-Stop)の値が大きいほど、被写界深度は深くなり、小さいほど浅くなる、つまりピントの合う空間は狭くなります。

(クリックで拡大)

現実世界のカメラの場合、開放F値が小さいと露光量が増えるため明るくなります。逆に大きいと絞りは狭くなり入ってくる光が少なくなるためシャッター速度を遅くしなければ露出アンダーとなってしまいます。3DCG のカメラには、基本的にこのような概念はなく、ピントの合う空間を調整するためだけに使用されます。(つまり撮影の失敗はない)

被写界深度

左のイメージは上のイメージよりも F-Stop (開放F値)を大きく指定する事でピントの合うエリアを広げています。つまり、被写界深度を深くしています。

3DCG における被写界深度 調整の基本は、焦点距離(何処にピントを合わせるか)とF-Stopの二つの値を調整する事で設定を行います。

(クリックで拡大します)

被写界深度は、レンズ焦点距離とフィルムサイズに大きく関係しています。例えば家庭用ビデオカメラと一眼レフ・カメラでは焦点距離、フィルムサイズ(記録面積)が異なるため、得られる被写界深度も変わってきます。

単位(スケール)に関して

どの 3DCG ソフトウェアも単位の概念を持っています。3DCG における焦点距離、 開放F値(F Stop) の設定は無尽蔵ですが、現実世界のカメラと近い値を入力するためにはシーン、オブジェクトのスケールを考慮する必要があります。

3DCGのカメラと現実世界のカメラレンズが完全に一致するという訳ではなく、最終的に目視による調整は必要

例えば、実写背景と合成する場合、実写背景の撮影情報 (焦点距離・絞り)が分かっていれば 3DCG 側で近い値に設定する事でより適切な画角でレンダリング・イメージを得る事が出来ます。このような実写合成は、ライティングも重要な要素になってくる訳ですが。

モーション・ブラー

モーション・ブラー

3DCG においてもぶれを表現する機能が提供されており、この表現をモーション・ブラーと呼んでいます。(秒間12フレームでも滑らかな動きに見えてしまう)

当然、この現象は被写体か視点(かめた)の何れかが動いている必要があります。被写体の移動速度によってもブラーの強さは変化します。(素早いほど流れる) 

※クリックで拡大します

左は Lightwave 3D v9 のレンダリングによるモーション・ブラーです。単調ですが、v9.2 からカメラに沿った表現力の強化が図られています。

モーション・ブラーのタイプとレンダリング・コスト

3Dソフトによっても実装に差があり、被写界深度と同様にレンダリング(計算)によって求めるものや、イメージ・プロセッシングによる後付け処理で行える、或いは両方をサポートする3Dソフトがあります。

前者は、影の透過といった表現も再現できますが、レンダリング・コストは高くなります。イメージ・プロセッシングによる処理はレンダリング・コストを低く抑えられる分、制約も多く品質も落ちます。

モーション・ブラー(イメージ・プロセス)

左のイメージはレンダリング後にイメージ処理されたブラーです。上記イメージと比較してみてください。

静止画で見ると差は歴然ですがモーションとしてみた場合、気にならないケースもあります。

被写界深度と異なりモーションを前提とした表現であるため、使い方によっては十分活用する事が出来ます。

イメージ・プロセッシングの出来、シーン構成や CPU のマルチスレッド環境によっては、必ずしもイメージ・プロセッシングで表現する方が計算が速いと言う訳ではありません。試してみて下さい。

高性能なパソコンは、クアッドコアCPU (4つの並列計算)やクアッドコアCPU を2基(つまり8並列処理) が行えるものもあり、このようなパソコンでは、イメージプロセッシングが並列処理に対応していない場合、計算によって求める方が速くなるケースがあるという事です。

流し撮りを表現したい場合は、カメラを被写体に追随すればよい事になります。

被写界深度 / ブラーの計算方式について

3DCG における被写界深度の計算には、レンダリング(計算)によって求める方式と、レンダリング後のイメージに対してフィルターをかける二つの方式があります。

  • レンダリングによって求める被写界深度
    • 計算によって求める被写界深度 (DoF) はリアルですが、レンダリング・コストが高いといったデメリットもあります。被写界深度が浅い、つまりボケる空間が広いほど計算時間は長くなります。
    • 品質、パフォーマンスは 3Dソフトウェアによってまちまちで、一般的に被写界深度が浅い(ボケる空間が広い)ほど、レンダリング・コストが極端に高くなります。
  • フィルターによる被写界深度の表現
    • レンダリング後のイメージに対する画像処理として被写界深度を擬似的に表現します。レンダリング・コストが低い半面、精度、品質も落ちます。3Dソフトの中には DoF 関連のフリーのプラグインなどでも提供されるものもあります。
    • Photoshop などの画像処理ソフト、After Effects などの映像編集ソフトで後付けで表現する考えと基本的に同じです。

被写界深度に関してはミドルクラス以上の製品の多くはかなり以前からサポートしており、興味のそそられる機能でしたがレンダリング・コストの兼ね合いからなかなか気軽に使えるものではありませんでした。

最新のLightwave v9でも積極的な改良は現在も続いており、速度・品質面で実用レベルになっています。

被写界深度とモーション・ブラーの確認作業について

被写界深度やモーション・ブラーは、レンダリングしなければ結果を確認することができません。また、レンダリング・コストが高いため調整作業も容易ではありません。この場合、3DCG ソフトが提供する簡素なレンダリング方式や、反射、屈折などの計算要素を除外するなどして、レンダリングコストを落とした状態で確認すると効率的です。

次のページでは、Maya と Lightwave 3D を使用した実例、比較をお見せします。

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