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AdobeRGB広色域ディスプレイを購入する際の注意点

3DCG制作者のための液晶ディスプレイ選び

先のページで説明したように本稿の目的では Adobe RGB 広色域ディスプレイは不要な上、sRGB が主体となるグラフィックス分野ではトラブルの元になります。

前のページで候補に挙げた機種にもこれらのディスプレイが含まれるため、この点に着目して購入する機種を更に絞り込みます。

広色域ディスプレイを選択する場合の注意点.

CG映像、動画編集、Web制作などの作業用途で AdobeRGB広色域モデル購入する場合、ディスプレイの sRGBの扱いには十分注意する必要があります。候補に挙げた5機種の中では三菱 RDT241WEX を除く4機種が該当します。

広色域ディスプレイはカラーマッチングを前提とした印刷用途を想定しているため sRGBモードの扱いは各社、製品毎にまちまちです。そのため sRGB の発色性能が求められる用途では不十分な場合があります。

Adobe RGB から sRGBへ色域変換が可能な機種、単にゲインをコントロールしてsRGBっぽく見せる "なんちゃって sRGB" を sRGBサポートとする機種、その他 sRGB に関する調整機能の違いなど製品により sRGB の扱いに差があります。

候補としてあげた何れの機種もsRGBモードがプリセットとして用意されていますが、sRGB は色温度6500Kを規定に定められた色空間であるため、従来のCRTディスプレイや一般的なRGB液晶ディスプレイのように色温度や色合いなどの調整が行えない仕様となっている製品が殆どです。

この場合、sRGBの作業がメインとなるCG映像やWEB制作の用途では周囲の照明環境を6500Kに合わせる必要が出てきますが、窓のある室内など日中と夜間の環境光に差がある作業環境においては対応出来ません。

また、6500K固定で構わないという方の場合でも、メーカーのsRGB発色が意にそぐわない場合、ハードウェアで調整が行えないのやはり問題があります。

補足:色温度について

色温度とは光の色の事で K(ケルビン)という値で表します。“真っ白な紙” は午後12時の太陽の光で見た時の ”白” と夕方に見た時の ”白” とは異なります。日中と夕方とでは太陽光の色温度(光の色)が異なるためです。

コンピュータディスプレイの場合も同様に環境の光(色温度)によって適切に色温度を指定しなければ白が白に見えません。白色蛍光灯に適した色温度(6500K)に設定して、周囲が白熱電球のように赤みを帯びた環境光であれば、ディスプレイは青っぽく見えてしまいます。

前述したようにカラーマネジメントを前提とした広色域ディスプレイの sRGBモードには、CRTディスプレイや従来の液晶ディスプレイのような色温度調整が行えない場合もありますので注意が必要になります。

デジタルカメラの撮影時(スナップ写真)のホワイトバランスの調整も同じ事でフィルターをかける事で実際の色に近づける事が目的になりますが、情景が重要な撮影(作品)、例えば夕焼けに赤く染まる風景などでは逆にホワイトバランスをカメラ任せにすると100%雰囲気をぶち壊した写真になります。コンピュータディスプレイの場合は白は白として見えれば良い訳です。カラーマネジメントに対応した液晶ディスプレイの中にはセンサーを内蔵して自分で色温度を測定できるものもあります。

候補に挙げた機種の場合

ここで候補に挙げた機種の中で、AdobeRGB カラーマネジメントを前提にした広色域ディスプレイの場合、sRGB の調整が行えないのは NANAO SX2462W になります。ですのでこの地点で本稿の用途では候補から外れます。

RDT262WH の場合、sRGBモードとは別に、sRGBへ色域補正を行なう機能が提供されており、OSD の GAMUT ボタンで色域補正を On にする事でsRGB へ切換える事が出来ます。この場合だと色温度をはじめとするその他の調整が行えるようになりますので sRGB をメインとする制作用途に対応する事が出来ます。(取説PDF参照

NEC LCD2690WUXi2 / LCD2490WUXi2 は OSD で修正は行えず、専用のソフトウェアを使う必要がありますが、DDC/Ci 通信に未対応の環境では使用出来ません。

例えば、XP 32bit の場合、nVIDIA や ATI のビデオカードで仕様書に VESAの表記があれば問題なく行えますが、ビデオカードが対応していても XP 64bit Edition では DDC/Ci 通信は恐らく行えないはずです。

Windows アップデートで ディスプレイ PnP ドライバをインストール出来ますが、RDT241WEX / RDT262WH は DDC/Ci 通信によるキャリブレートは行えません。

これは LCD2690WUXi2 / LCD2490WUXi2 に限った話ではありませんが、この機種はOSD によるsRGB の調整が行えないため、Windows XP 64bit Edition の場合は sRGB の調整は実質的に不可能と言うことになります。

LCD2690WUXi2 / LCD2490WUXi2 の位置づけは RDT262WH よりも DTP カラーマネジメントを強く意識した液晶ディスプレイといえます。

Microsoft アップデート

また XP 64bit 環境では MITSUBISHI のキャリブレートソフト導入の際にインストールされるディスプレイ PnP ドライバもインストール出来ないため、Windows アップデートからインストールを行なう必要があります。

(これがないと正しいディスプレイの仕様を認識出来ない)

3DCG制作においては Windows VISTA で不具合の出るソフトは多く、3DCG、特に映像制作はグラフィックスの分野では最もメモリを必要とする分野であるため、XP x64 は 3DCG 制作において最も利用されている OS ではないかと思います。

ちなみに XP x64 は 32bit OS である XP HomeEdition や Professional とはサポートフェーズも異なり、サーバーOS と同種の扱いになっています。特に XP x64 の存在は殆ど無視されているような気がします。(意図的に XP 64bit の表記を避けているメーカーも多い)

RDT241WEX と RDT262WH で悩む・・・

今回、導入するメインの制作環境は XP x64 であるため、該当するディスプレイは RDT241WEX と RDT262WH の2機種、何れかを購入する事にしました。しかし、どちらかにするかはカタログスペック上、悩ましい点があります。

2機種とも三菱になりましたがメーカーに思い入れがある訳ではありません。

作業内容のウェイトを考えると間違いなく RDT241WEX が正解なのですが、24.1インチ WUXGAではドットピッチが 0.270 mm と小さく、表示サイズはかなり小さくなります。25.5インチのWUXGA と比較した場合、Firefox で Webサイトを開き Ctr + マウスホイールで一段小さくしたぐらい表示される大きさ程度の差があります。

そのため画面に表示される大きさが重要となる Web デザインなどの用途で使い難い、ディスプレイとの距離が近くなるという問題があります。(私の視力は裸眼で左右1.5)

対して RDT262WH はハードウェア キャリブレートに対応している広色域ディスプレイで、本稿の目的では全く不要ですが、私の場合、RAW現像、主にIBL用HDRI制作も行なうので以前から Adobe RGB 広色域表示に関心がある事、25.5インチ WUXGA の解像度はバランスがよくディスプレイとの距離も稼げます。

何れにしても sRGB の発色性能と調整機能が決め手となりますので、ショップで実物の発色、OSDを確認した上で結論を出す事にしました。レビューに続きます。



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