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ライティング(光源設定) ~ 3DCGの制作工程

ライティングは全体のイメージ、完成度を決定付ける3DCG制作工程の中で最も重要なプロセスです。にも関わらず他のプロセスと比較した場合、3DCGソフトウェア習得に関してはカメラと同様に覚えるところは少く操作は直にマスターできます。

つまり、ライティングはそれだけ奥が深く、使う人のデッサン力や観察力が顕著に表れるプロセスであると言えます。

よく目にする事例

ライティング作業を行う前に、シーンの組立てという作業があります。学生さんを見ていてよく目にした事例です。例えば、写り込みの美しいワイングラスを作成するとします。(写り込ませる方法はいろいろ考えられますが) グラスをモデリングし、次に質感を設定。

ライティングを施したところでなぜかガラスには見えません。これはデフォルトの黒が全体に写り込むためです。ガラスは周囲に移りこむ環境があって初めてガラスらしく見えます。 この事は後述する "アドバイス" に通じる事なので覚えておいて下さい。

光源の種類について(光源モデル).

3D グラフィックソフトによって扱える光源の種類は異なりますが、基本的に共通しているのは点光源、平行光源、スポットライトです。

  • 平行光源(太陽光)
    • 平行に光を照射します。特徴は減衰の指定が出来ない、つまり一定の光量をどこまでも照射します。現実の世界では太陽光であり、この光源に照らされて落ち散る影も平行になるという特徴があります。
  • 点光源
    • 点光源は一点から光を照射します。平行光源と異なり、減衰の指定が行えます。
      • スポットライト 一点から角度指定により光を照射します。
      • ポイントライト 一点から放射状に光を照射します。
  • アンビエント光(環境光)または天空光
    • 現実の世界は、光を受けた物質が周囲に影響を与え合っています。(グローバルイルミネーション効果) これを補うための特殊な光です。主に影の濃さや、色など、空間を演出したいときに使います。
    • 身近な例では、晴れた影がはっきり出来ますが、曇りの日は太陽は雲により拡散し、四方から弱い光を受けます。これによりオブジェクトの影(陰影)もやわらかくなります。
    • ソフトウェアによって最も実装の違いが見られる光源種と言えます。直接 サーフェイスの陰影に作用するもの、点光源のような自由度を持つもの、間接光を擬似的に再現するものなど。
  • 面光源・線光源
    • これは1点から照射される点光源と異なり、面、線から照射されます。一般的にレイトレーシング レンダリングにおいてエッジの柔らかい影を再現する事が可能です。
    • 一つの面光源で、影を落とす複数のライトを設置する感覚に近く、計算コストは極めて高くなります。影の品質など製品によって差があります。これらの光源は3DCGソフトウェアによってはサポートしない製品があります。

ライティング習得のアドバイス

ライティングに決まった方法はありません。あえて言えば、商品撮影のようなライティング手法か、環境光を意識した自然なライティングかになるかと思います。この両者のライティングのテクニックは全く異なります。

また、使用するレンダリング方式によってもライティング手法が異なる事も知っておいて下さい。実際、カメラマンが撮影の時どのようなライティングを行っているのか、つまりカメラマンはどのようにして絵作りを行っているのか勉強されることお勧めします。

答えは現実の世界にあります。ことライティングに関しては、コンピュータ以外のことに目を向けて、現実の世界と置き換えて考えなければ上達は難しいと思います。冒頭で説明したとおり、使う人のデッサン力や観察力が顕著に表れる重要なプロセスです。作品の80%の完成度を決定づけると言っても過言ではありません。

  • 数値入力による厳密なモデリング作業は必要とされない
  • モデリング(頂点編集)はパース ビューで確認しながら行うケースが多い
  • 誤魔化しが利く (シワの処理など逃げ道処理など)
  • 上記理由により、頂点編集を自在に操る力とデッサン力が求められる
  • 常に変形を想定している (オブジェクトが変形する)

3DCGライティング技術向上 お勧めの書籍

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  • 基礎から始めるプロのためのライティング

このような方におすすめ
・工業製品、パッケージデザインのプレゼンテーションツールとして 3D グラフィックソフトを活用されている方

・ライティングによる作品のレベルを引き上げたい方、応用力を身につけたい方、ジャンルを問わずおすすめです。

この書籍は、プロのカメラマンによる 商品撮影におけるライティングテクニックを紹介しています。現実の世界ではどのようにライティングを行えば、商品が際立つのか、3DCGをプレゼンテーションツールとして活用する場合も同じ事がいえます。3DCG 関連ばかりの情報だけでは、技術は向上しません。現実の世界ではどのような絵作りが行われているのか、是非知って頂きたい。ライティングに自信のない方は自分に足りなかったものが見つかる筈です。

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  • 〈digital〉LIGHTING & RENDERING

このような方におすすめ
リアリティあるシーンをレンダリングするためのライティングに関する知識を得たい方

ハイエンド 3D グラフィックソフトの使い手で有名な Jeremy Birn 氏の書籍です。
ハリウッド映画におけるリアリティを得るためのライティングテクニックから、実写との合成におけるライティングなど具体的に紹介されています。空気感のあるシーンを作成したい方に特にお勧めしたい一冊です。

3DCG レイトレーシング方式における具体的なライティングテクニックについては、以下で解説しています。

参照 => 3D CG ライティング考察(グローバルイルミネーションの模倣)


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