ライティングは全体のイメージ、完成度を決定付ける3DCG制作工程の中で最も重要なプロセスです。にも関わらず他のプロセスと比較した場合、3DCGソフトウェア習得に関してはカメラと同様に覚えるところは少く操作は直にマスターできます。
つまり、ライティングはそれだけ奥が深く、使う人のデッサン力や観察力が顕著に表れるプロセスであると言えます。
ライティング作業を行う前に、シーンの組立てという作業があります。学生さんを見ていてよく目にした事例です。例えば、写り込みの美しいワイングラスを作成するとします。(写り込ませる方法はいろいろ考えられますが) グラスをモデリングし、次に質感を設定。
ライティングを施したところでなぜかガラスには見えません。これはデフォルトの黒が全体に写り込むためです。ガラスは周囲に移りこむ環境があって初めてガラスらしく見えます。 この事は後述する "アドバイス" に通じる事なので覚えておいて下さい。
3D グラフィックソフトによって扱える光源の種類は異なりますが、基本的に共通しているのは点光源、平行光源、スポットライトです。
ライティングに決まった方法はありません。あえて言えば、商品撮影のようなライティング手法か、環境光を意識した自然なライティングかになるかと思います。この両者のライティングのテクニックは全く異なります。
また、使用するレンダリング方式によってもライティング手法が異なる事も知っておいて下さい。実際、カメラマンが撮影の時どのようなライティングを行っているのか、つまりカメラマンはどのようにして絵作りを行っているのか勉強されることお勧めします。
答えは現実の世界にあります。ことライティングに関しては、コンピュータ以外のことに目を向けて、現実の世界と置き換えて考えなければ上達は難しいと思います。冒頭で説明したとおり、使う人のデッサン力や観察力が顕著に表れる重要なプロセスです。作品の80%の完成度を決定づけると言っても過言ではありません。
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このような方におすすめ ・ライティングによる作品のレベルを引き上げたい方、応用力を身につけたい方、ジャンルを問わずおすすめです。 この書籍は、プロのカメラマンによる 商品撮影におけるライティングテクニックを紹介しています。現実の世界ではどのようにライティングを行えば、商品が際立つのか、3DCGをプレゼンテーションツールとして活用する場合も同じ事がいえます。3DCG 関連ばかりの情報だけでは、技術は向上しません。現実の世界ではどのような絵作りが行われているのか、是非知って頂きたい。ライティングに自信のない方は自分に足りなかったものが見つかる筈です。 |
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このような方におすすめ ハイエンド 3D グラフィックソフトの使い手で有名な Jeremy Birn 氏の書籍です。 |
3DCG レイトレーシング方式における具体的なライティングテクニックについては、以下で解説しています。
参照 => 3D CG ライティング考察(グローバルイルミネーションの模倣)