はじめて 3DCG ソフトウェアに触れられる方、これから 3DCG を勉強され様としている方を対象に、3DCG ソフトウェア が持つ インターフェイスの特徴と 2D グラフィックスとの違いについて説明します。
CG とは Computer Graphics の略であり、呼んで字のごとくコンピューターを使用して描かれたグラフィックス(絵)のことを意味します。 CG には、2D (二次元 = 平面) と 3D (三次元) で描かれた作品の事を指します。
このサイトは後者の 3DCG をテーマにしたサイトです。
2D グラフィックスソフトには Photoshop (フォトショップ) や Painter (ペインター) に代表されるペイント系ソフトウェアと Adobe Illustrator (イラストレーター) に代表される ドロー系ソフトウェアがあります。
何れの グラフィックソフトも編集は X軸(横方向) と Y 軸 (縦方向) に対して、つまり平面上での作業と同じであるため、特に意識する事無く作業が行えます。
これに対し、3D グラフィックス ソフトウェアの場合、 X軸(横方向) と Y 軸(縦方向) に加えZ軸(奥行き)という概念がインターフェイスに加わります。 3DCGソフトウェアには、様々なタイプのモデラや、構成を持つソフトウェアが存在しますが、これら 座標に対する基本的な概念は、どの 3Dグラフィックソフトにおいても共通しています。
指導者の視点から、初めて 3DCG ソフトウェアに触れる学生を何百人も見てきましたが、最初に戸惑うのが三次元空間を制御するためのインターフェイスです。一次元増えるわけですから戸惑うのは無理もありません。最初に感じる壁であり、個人差のある空間認知能力も大きく影響しているように感じました。
パソコン上の操作は、ディスプレイを通して行います。つまり、立体を平面のインターフェイスを通して行います。また、入力デバイスであるマウスも二次元座標(XY)の情報をコンピューターに伝えるデバイスです。
3D 関連のソフトウェアのインターフェイスは、基本的に X軸(横)、Y軸(縦) に加え、Z軸(奥行き)の概念を持っています。
この奥行きの概念は 2Dグラフィック ソフトと最も異なる部分であり、初めての方にとって取っ付き難い一つの要因といえます。
この 3D空間に対する操作方法は、3D ソフトによって違いがあります。複数の3Dソフトを使い熟すベテランであっても、3Dソフトウェアを変えた直後は、ビューポートの操作の違いに戸惑います。
同じ 3D 空間であっても 2D グラフィックソフトのように、shift キーを押せば水平に移動するといった共通点は少なく、3Dソフト毎に提供されるインターフェイス、操作性は異なり、統一性は全くありません。
つまり、三次元という共通概念があっても 3DCG ソフトによって基本的な操作方法は全く異なるという意味であり、唯でさえ取っ付き難い 3Dグラフィックスを更に敷居の高いものにしていると思っています。(昔からなんとかならんのかと思っているが)
3DCG ソフトウェアが持つモデリング機能によって差はあるものの、ディスプレイという平面上で造形を行う点は共通している事に注目。(特殊なソフトもあります)
上図の様に単純なプリミティブ形状を用いて、オブジェクトを正確に配置するという作業から、ということになります。(自分の授業では必ず行う) グローバル、ローカール座標の概念を理解する必要もあります。
3DCG関連のソフトウェアは、頻繁に使う操作に数多くのショートカットが割り当てられています。特にビュー操作に関しては、3Dソフトの操作性そのものを決定付けます。ショートカットに割り当てられている機能を中心に学習されると近道です。