3DCG 制作者にとって恩恵の大きい XP Professional x64 Edition ですが、導入にあたっては注意すべき点があります。このページでは XP x64 の問題点や注意すべき事柄について説明します。
Windows XP Professional x64 Edition が動作するハードウェア要件です。PC/AT互換機で、以下のハードウェア構成が条件となります。
AMD64(AMD) / EM64T(Intel) プロセッサとは、従来の 32bit CPU (IA-32) に64bit 命令を拡張した 32bit/64bit 互換CPU の事を指します。
2007年12月現在、出荷されている CPU は全て x86-64(AMD64) / EM64T(Intel 64) プロセッサとなっています。総称して x64 CPU とも呼ばれます。
Athlon 64 移行のプロセッサとなります。(Athlon XP/MP は 32bit CPU) PC Watch の一覧表が分かり易いです。64bit の欄に ○ が付いているCPUが該当します。
参照 => AMD モデルナンバー一覧表 ~ PC Watch
Intel の Celeron にあたる Sempron は 従来の Athlon XP が格下げとなり置き換わった次期があって 32bit CPU も混じっているので注意が必要です。
EM64T (Extended Memory 64 Technology)CPU の確認は PC Watch の一覧表が分かりやすいです。64bit の欄に ○ が付いているCPUが該当します。
参照 => Intel プロセッサー・ナンバー一覧表 ~ PC Watch
これらの AMD / Intel プロセッサが搭載されたPC/AT互換機である必要があります。
64bit 環境へ移行した場合、Intel の EM64T プロセッサよりも先輩である AMD64 プロセッサの方が高いパフォーマンスを示す事が知られています。これは、最適化された Core 2 アーキテクチャが 64bit の恩恵が少ない設計となっているためです。
ただし、性能は Core 2 プロセッサが大きく引き離しているため、2007年末の現状では 64bit を前提に考えても 3DCG 制作においては Intel Core 2 プロセッサの方が適しています。
x64 CPU の大きな特徴は、従来の 32bit CPU (IA-32) に 64bit 命令を拡張した CPU であるため、従来のマザーボード、32bit OS でそのまま使用出来る点にあります。つまり、CPU が 32bit なのか 64bit なのかユーザーは全く意識する必要がありません。
そのため、最近まで従来の 32bit CPU (IA-32)と混在していた次期が続いたためCPUとマザーボード、チップセットの組み合せによっては CPU が EM64T であっても使用できない可能性もあります。
Pentium 4 でも EM64T に対応、未対応のものがあり、これらは同じチップセットでも搭載可能な場合があります。つまりCPUが EM64T に対応していても、マザーボード(チップセット)の組み合せによってはハードウェア条件を満たさないケースが存在するという事です。
次のページでは、Intel CPU と AMD CPU が搭載された使用目的の全く異なる2台のパソコンを例に、これらのハードウェアの条件を満たしているか調べる方法を具体的に説明します。