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ハードウェア導入ガイドWindows OS の選び方7.Windows VISTA に関して
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VISTA に関して ~ 3DCG 制作 Windows を選びの注意点

ハードウェア構成により異なる Windows OS の選び方

Windows VISTA を取り巻く様々な問題はネットで検索してみれば分かりますのでここでは述べませんが、3DCG制作において導入に踏み切れない理由と致命的な問題を幾つか挙げます。

メモリ領域を始めとするコンピュータ資源の圧迫

Windows VISTA

Windows VISTA ではメモリ管理に関する機能(SuperFetch)が大幅に変更されており、これらを加味しても VISTA をストレスなく操作するには最低でも 1GB のメモリをシステムに見ておく必要があります。

マイクロソフトは Vista Capable PC の推奨メモリ 512MBとしていますが、Home Basic でさえスワップが頻繁に発生し明らかに512MBでは足りません。知人が購入した最新のノートパソコンには 512MB しか搭載されておらず、ビジネスアプリでさえ快適に使えるものではありませんでした。VISTA がギリギリ動くだけでパソコンと呼べるのか、開いた口がふさがりません。

1GBは OS そのものに必要なメモリであって、従来の XP から VISTA に変更する場合は、この 1GB 分のメモリを上乗せ(増設)する必要があると考えた方が無難です。また、インストールには 40GB 以上のハードディスク・空きスペースを必要とします。

SuperFetch とは空き(使っていない)メモリをキャッシュ領域として効率よく管理する事で体感速度を高めるための技術でUnixやLinux OSでは従来からある技術でマイクロソフトが言うような革新的な技術ではありません。多くのメモリを搭載してもキャッシュを取り込むためメモリは使い切った状態になりますが、アプリケーションがメモリを要求すると古い順にメモリを開放していく事になるため、メモリ不足で起動しないという状態には陥りません。体感速度は上がりますが、この機能を快適に利用するには最低でもOSに1GBのメモリを見ておく必要があるという事です。クライアントの要求に応じて様々なプロセスが呼び出されるサーバー用途では大きな意味を持ちますが、特定のアプリケーションを使用する作業用途では殆ど恩恵はありません。アプリケーションの起動が軽くなったように感じる程度です。

Vista Capable ブランドをめぐり提訴されるマイクロソフト

Vista Capable パソコンを購入したユーザーが VISTA へアップグレードできないため、騙されたとマイクロソフトに訴訟・・・。

参照 => マイクロソフト、Vistaのブランド戦略をめぐり提訴される

訴えているのは時期的にVISTA が出荷される前の2006年始めに出荷された Windows XP がインストールされたメーカー製パソコンで、右のシールが張ってあるパソコンを購入したユーザーです。XP Home Edition のサポート切れのためパソコンを販売できないパソコンメーカーが VISTA 出荷を急がせたというのが背景にあります。

Vista Capable パソコンが Vista Home Basic だけに限定される、故意に見込み客の誤解を招こうとするものだという主張はもっともです。VISTA Home Basic は目新しい機能は何も提供されていないので、VISTA に期待したユーザーを騙したという主張。

僅か1年半ほど前に購入したパソコンでさえ、VISTA が快適に動作しない現状が浮き彫りになっています。 DirectX 9 のビデオアクセラレーターはいいとしても、CPU 800MHz で メモリ 512MB は蓋を開けてみれば過大評価も甚だしいです。Windows XP の時もそうでした。

本格的な3DCG制作は 64bit 版 VISTA が前提.

従来の Windows 2000 / XP 環境から VISTA へアップグレードする場合、前述したように VISTA の安定動作のために 1GB も必要とするため、不足分のメモリを補わなければ作業領域が圧迫される事になります。

既に3GB のメモリを積んでいる※ヘビーな制作現場では、VISTA の追加分 1GB のために増設すると従来の 32bit OS や CPU では 4GB 以上のメモリ空間を扱う事が出来ないため、64bit 環境への移行を迫られる事になります。

※HD放送レベルの3DCG映像制作や高解像度テクスチャ、高ジオメトリ・オブジェクトのレンダリング作業など

また、IA-32 CPU が搭載されたパソコンでは、64bit OS は動作しないため、制作環境は、VISTA が使用するメモリが差し引かれるだけで更に厳しいものとなります。このケースでは VISTA へのアップグレードは同時にコンピューターの買い替えを意味します。

マイクロソフトが提示した推奨メモリについて.

Vista Capable の動作環境定義では、512MB でさえ呆れるのに、実際のところ 512MB では OSを快適に動かすには足りない、マイクロソフトが提示したスペック要件は買い控えを避けるための手段としか思えません。

USBメモリやメモリカードをキャッシュ領域として使う ReadyBoost と呼ばれる機能が備わっていますが、マイクロソフトは最初から 512MB では VISTA Basic が快適に動作しない事を認識していた事になります。最初から Vista Capable は 1GBメモリを推奨スペックにするべきであって買い控え対策と言われても仕方がありません。(ReadyBoost はネットで言われているような特別でエキサイティングな機能でもなんでありません。)

とてもセキュアなOSとは思えない VISTA のお粗末な初期設定・・・
参照 => USBメモリウイルスが増加、先祖返りする感染手法 ~ @IT

後述する 3DCG ソフトが動作するかという問題以前に現状の VISTA は 3DCG 制作に適さない OS という結論になります。

アプリケーションとの互換性の問題.

様々なアプリケーションで互換性に関する問題が多発しており、中でも3DCGに関連深いのはオーバーレイに関する問題です。OpenGL をインターフェイスとして使用する 3DCG ソフトウェアの中にはオーバーレイを使用するものがあります。

ところが VISTA の目玉機能とされる Direct X を使用した Aero (エアロ) では折り合いが付かない為、オーバーレイ機能は無効にされています。

そもそも仕事の出来るビジネスユーザーは Aero を目玉だなんて思っていない。Aero 見るたびデスクトップに従来のWEBコンテンツを表示する機能使っている人どれだけいるんだろうかと思ってしまう。

実際、オーバーレイを使用する動画再生ソフトやDVD編集ソフトで不具合が続出しており、3DCG ソフトやビデオカードの組み合せによっては起動できない恐れもあります。

最初からオーバーレイを前提とした設計になっていない3DCGソフト(エントリークラスに多い)では問題が発生しない場合も考えられます。Aero を使わない事で不具合を回避できる可能性もあります。

実際、多くの 3DCG ソフトは VISTA が登場して1年近く経過する現在もサポート対象外としており、VISTA の Aero を無効にするといった回避策レベルの話です。動作するかも分からない回避策があることを理由に VISTA への移行を推奨する意味はありません。

VISTA まとめ.

VISTA を快適に動かすためにハードウェアを増強したいのではなく、3DCG制作環境を快適にするためにハードウェアを増強したいのです。なぜ OSに、それも不必要な機能に資源を喰われないといけないのか、、、

VISTA を使いたいのではなく、その上で動作するアプリケーションを快適に使いたいのだと言う事をマクロソフトはいい加減認識すべきです。OS の範疇を明らかに超えてます。特定の分野を切り捨てるようなシステムは、もはや OS とは呼べません。Apple のようにハードウェアとセットで提供するメーカーではないのですから。

関連 => 次世代「Windows 7」を待ち望む企業が増加 ~マイクロソフトはVistaのアピールに必死

「現在の状況を引き起こしたのは自社製品のVista対応策を準備しなかったハードウェア・ベンダーであり、マイクロソフトに落ち度はない」 そうです。改善は見込めそうにありません。3DCG 制作においては、XP 以外の選択肢はなく、次期OS に期待です。

現在、ワークステーションを販売しているメーカーも、2007年11末現在、一部 VISTA を選択肢に含めていますが、2007年 11月末現在は Windows XP Professional が主流です。Windows VISTA への移行を進めるため、マイクロソフトは VISTA 出荷から1年が経過する 2008年 1月に Windows XP の出荷停止を表明しています。

参照 => 来年1月末の「Windows XP出荷停止」に批判の声

で、やはりというか、2007年 9月末になって 5ヶ月間の OEM版 提供延期を決定。

参照 => 「Windows XPの販売を5カ月延長」、米マイクロソフトが方針転換

5ヶ月で Windows VISTA の3DCG制作環境が改善されるとは思えませんので、2008年 6月 30日までには、Windows XP Home Edition / Professional のインストールディスクをお持ちでない方は入手しておく必要がありまそうです。(前ページで説明

VISTA が使用できる 3DCG制作ユーザーは .

VISTA を選択できるワークステーションも販売されています。もちろん、メーカー側も来年5月末まで Windows XP Professional 搭載機の提供は続くと思います。3DCG 制作現場において、VISTA を選択しても支障のないと思われる条件を幾つか考えてみました。

VISTA に正式対応している 3DCG ソフト.

オーバーレイに関する問題を含め、3DCG ソフトのVISTA 正式対応は絶対の条件となります。2007年 11月末現在、 VISTA に対応している主要 3DCG ソフトウェアは以下の通りです。

ソフトウェアの動作環境に VISTA が追加されたバージョンを表記しています。前のバージョンで問題なく動作するケースもあるかも知れません。オーバーレイの影響を受けやすいソフトでの検証の遅れ、未対応が目立ちます。

主要3Dソフトウェア Windows VISTA 対応状況
最新ver.9.3 動作保証外(検証中)
R10.5 から
3ds Max 9 Service Pack 2から。3ds Max 2008は対応
最新ver8.5 動作保証外
最新ver6/6.5 動作保証外(検証中)

主要3DCGソフトの殆どが現行バージョンで問題を抱えている事が分かります。

主要3Dソフトウェア 64bit版の有無

Vista Business を推奨している製品や 3DCG ソフトや利用しているモジュール等は64bit版において制限がある可能性もあります。詳しくは 3DCG ソフトウェアの WEBサイト、叉は個別に開発元にお問合せください。

ちなみに周囲の3DCG制作者の間では現行のワークステーション、制作環境を進んで VISTA へ移行する気運は全くありません。正直、出来ることなら Linux へ制作環境を移行したい所です。VISTA が最新テクノロジーのOSといいますが同様の技術は既に Linux で実現できているものです。

デザイナーが使う道具としては鮮やかなインターフェイスは本当に邪魔。VISTA の次のOSが Windows 2000 並に無駄がなく軽い OS になるか、ソフト・ハードベンダーは積極的に Linux への移行を考える事を望みます。ネットでVISTAを評価するユーザーは仕事で使っている人ではなく、その辺の住み分けは今の マイクロソフトOS のラインナップではなっていません。

CG映像制作・ゲーム開発プロダクションの事情

このように従来のバージョンがそのまま問題なく動作することは絶望的と考えた方が無難です。映像制作やゲーム開発の分野では、制作、開発スパンが長いため、従来の3DCG ソフトのバージョンを使い続けなければならない現状もあります。

つまり、3DCG ソフトをアップグレードしたことで、現在進行中のプロジェクトで不具合が生じる事もあるため同一バージョンで乗り切る事も多く、進行中のプロジェクトでマシンの増強を図りたい場合、VISTA 搭載ワークステーションしか購入できなくなると非常に困る訳です。

特にハードウェアの増強の必要性がある場合は、2008年 5月 30日に Windows XP Professional がインストール済みのワークステーションは購入出来なくなるため、注意が必要です。

先に述べたように、VISTA のメモリ浪費問題64bit 移行問題も視野に入れる必要が出てくるため、自信の環境に合わせて総合的に慎重に判断する必要があります。

趣味で3DCGに取り組まれる方は

然程メモリを必要としない制作用途で使用する 3DCG ソフトが VISTA に正式対応していれば、ワークステーションを自作する上で、あまり難しく考える必要はないかも知れません。(特にエントリー向けの統合型3DCGソフトの場合)

ここで紹介した統合型3DCGソフトを使用する場合で、これらの判断が難しいと思うのであれば、Windows XP の出荷が停止される 2008年 6月 30日(ゆとりをもって) までに目的にあったワークステーションを購入された方が確実です。



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