前のページの続きです。
ここまでの作業で左図のようになっています。レンダリング時にエッジを表現するプラグインを無償で提供されている方もいますので、わずかなエッジであれば、プラグインを活用するのも1つの方法です。
こんな回りくどい事をする必要はありません。ただし、Lightwave 内で完結する必要があります。(データのやり取りは行えない)
作成した穴の面をすべて選択し、Multishift (マルチシフト) で内側に押し出します。右が結果です。先ず、ストッパーとして僅かに押し出します。隣接する5頂点ポリゴンへの影響を塞き止める為の役割を果たします。(右図)
連続するポリゴン / エッジ / ポイントを選択する場合は、 Select Loop を使用します。Multishift は使用頻度の高いツールで Lightwave のモデラーにおいて重要なツールの1つです。詳細はドキュメントを参照して下さい。
Select Loop でポリゴンが連続選択できない場合、共有していないエッジが存在している可能性があります。ループ選択がとまった所を確認する必要があります。
再度、Multishift (マルチシフト) を実行します。ここで得られるエッジに対して面取りを行う事にします。 左の例では 27mm 内側に移動しています。
ここで紹介している Multishift (マルチシフト) を使用して得るエッジは、正確なエッジを描いている訳ではない事に注意が必要です。エッジが大きいほどその差が分かると思います。
Rounder (ラウンダー)、Edge Bebel (エッジベベル)は何れもエッジを加工するツールです。ここでは先ほどの Multishift により得られたエッジに対して Rounder を使用して丸みを付けています。
Sドリルで得られた頂点を基に作成しているため正円であってもメッシュは不均等になっています。マテリアルのスムージング処理でレンダリング・エラーを回避できない場合は、メッシュを均等に整地します。
Band Saw Pro ツールでエッジを追加します。選択モードをポリゴンに変更するとポイントが選択された状態になっているので、その場で ym_UniformLength を実行します。同様に 下のポイントも Select Loop で選択し実行します。 (右が結果)
ym_UniformLength は D-Project さんで無償で公開されていた Lscript です。痒いところに手が届くスクリプトばかりです。LW 使いならご存じない方はおられないのではないかと思います。(現在は公開されていません)
最終的には、サーフェイスに対するスムージング角度、レンダリングによる検証も必要になります。(もう少しエッジを大きくとればよかったと反省)
例えばエッジを分割する、穴に隣接する多角ポリゴンを修正する、スムージングの値を見直すなど。(形状によって異なります)
以上がポリゴン・モデラーを用いた三次曲面に対する穴あけ、面取り作業の例です。このような単純な形状は、トリムやフィレットが行える NURBS モデラーであれば、ものの数分で作れてしまいます。
次のページでは、ここで紹介した事例を含めてポリゴン・モデラーにおける基本的な考え方、要点についてまとめます。