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ポリゴンモデラー "曲面" への "穴あけ" と "面取り"

モデリング関連

本稿の目的

曲面に対する穴あけとエッジ編集

本稿はポリゴン属性の三次曲面オブジェクトに穴をあける方法について説明しています。

3Dモデラーには Lightwave v9 を使用していますが、このような形状は Lightwave に限らず、ポリゴン属性の3Dモデラーが最も苦手とする形状であると言えると思います。

特に自動車に代表される工業製品などのモデリングTIPS、NURBS モデラーとの生産性を比較する上で参考になると思います。

本稿のねらい

このサイトは 3DCG 、グラフィックス分野全般をテーマとしており、これから3DCG制作に取り組まれる方を対象としています。そのため、テクニック / 考察カテゴリでは 特定の 3DCG ソフトウェアに関する説明はなるべく避けるようにしています。

ここで取り上げる ポリゴン・モデリング と対照的なのが、NURBS モデラーのトリムやフィレットを活用したもモデリングです。

関連 => 3DCG モデラーのタイプ(種類)と特徴について

これらを比較してみると、作成する形状によっては生産性に大きな差が出る事が分かるのではないかと思います。

ポリゴン・モデリングのメリット

基本的に NURBS モデラー同士のデータ互換性はありません。しかし、ポリゴン属性のオブジェクトに関しては形状データのやり取りが行えるというメリットもあります。

特にポリゴン数が制限されるゲーム開発分野では、仮に自動車を NURBS モデラーで自動車を効率的に作れても、ポリゴンに落とし込む必要が出てきた場合、余計な製作コストが発生する事になります。

最初からポリゴンで作成した方がトータルで生産性が高いケース

反面、次のページから紹介するような穴をあける作業は、ポリゴン・モデリングでは一度あけた穴の位置変更は出来ず、その都度作り直しになります。つまり、デザイナーが検討に使う 3DCG ツールとしては不向きだという事になります。

デザイン・スケッチに変更がないと言う事はあり得ませんし。

このように 3DCG ソフトウェアが提供するモデラーの評価は、分野によって異なります。一概に、NURBS だから、ポリゴンだからという比較にはならない事に注意する必要があります。

3DCG 制作に関心をもたれる方は、ソフトベンダーで公開されているようなイメージを参考にされる方も多いと思いますが、それだけで判断する事は出来ません。

オブジェクト属性の向き不向き

本稿では、ポリゴンモデラーに Lightwave 3D を使用しますが、トリムやフィレット機能を有する NURBS モデラーと比較してみると生産性の違いは雲泥の差があります。これらを比較、検討する上でも参考になります。

ここで紹介するモチーフは、結論から先に言えば ポリゴン属性の3Dモデラ では制作が面倒な形状です。

「ああ、なんて面倒なんだろう、ポリゴンモデラはだめだな」 とか、「Lightwave って融通がきかんな」 とか思わないで下さい。

サブディビジョン系のポリゴンモデラーはキャラクターアニメーションに適したオブジェクト属性であり、逆に NURBS モデラーはこのような 3Dモデリングは苦手です。それぞれ一長一短があります。

ここで紹介する内容は、ポリゴンモデラが苦手とする曲面への穴あけとエッジ編集のアプローチを Lightwave 3D を使用して説明しています。何も Lightwave 3D に限った話ではなく、他の ポリゴンモデラーでも同様の事が言えます。

ポリゴンに対する操作 ~ 非平面と密度の関係

"頂点を結んで面を表現する" という前提に違いはなく、ポリゴン・モデラー(ソフトウェア)によって編集方法に違いはあれど基本的な考え方は共通します。平面、非平面、ポリゴン密度の関係、エッジの共有、非共有などの考え方も重要なポイントになります。

ここでは、Lightwave 3D を例にしていますが、自身のツールに置き換えて考えると何らかのヒントになると思います。前置きが長くなりましたが、NURBS モデリングに比べ如何に面倒な作業であるかを順を追って見ていきます。


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