いくらCPUが64bitに対応しており、64bit版のWindows がインストール出来るPCであることが判明しても、そのパソコンの内部デバイスや、プリンタなどの周辺機器の64bitドライバが提供されていなければ、それらの機器を利用する事は出来ません。
ここでいうドライバとは周辺機器、ハードウェア(デバイス)をOSが制御するために必要となるプログラムのことを言います。これらのドライバがメーカーから提供されていないと、OSはそのハードウェアを認識することが出来ません。
グラフィックス デバイスやキーボードのように、認識しなければOSのインストールにすら支障が出るようなデバイスの場合は、OSが標準で持っている汎用ドライバでの一時的な認識となります。
後から、適切なグラフィックスドライバを別途インストールするという手順を踏みます。そうでなければ、グラフィックス デバイス(ハードウェア)が本来持っている固有の性能を引き出すことが出来ないためです。
このようにOSインストール時においても、OSが持っている汎用ドライバで取り敢えず動作するデバイスには幾つかあり、認識しても本来、ハードウェアが持っている性能を引き出すには、適切なドライバが必要となります。
このようにドライバとは、ハードウェアとOSの橋渡しをする、つまりデバイスを制御するために必要不可欠なプログラムのことです。
Windows 7やWindows 8に対応したデバイスドライバが、どこから提供されているか、その入手先についてです。OS がハードウェアを制御するドライバは、内蔵デバイスと外部デバイスに分けて考えるようにします。
1台のパソコンには、ネットワークやサウンド、キーボードやマウス、目に見えない所では 無線LAN や Bluetooth などの様々な内蔵されたデバイスから1台のコンピュータが構成されています。
現在、国内メーカーでは、PC事業から HITACH、SHARP、SONY が撤退し、残すは TOSHIBA、NES、FUJITSU などに限られていますが、通常、このようなパソコンメーカーが販売するパソコンを動作させるために必要な内蔵デバイスに関するドライバは、パソコン製造元からドライバが提供されています。
しかし、PCを製造、販売しているメーカーと言っても、全てのデバイスを自社で設計しているわけではなく、例えば、サウンドやネットワークなど、マザーボードに直付けされてる内蔵デバイスであっても、
それぞれの外部の専門メーカーが開発したデバイスを組み込んでいるケースも多く、最新のデバイスドライバは、パソコン製造元ではなく、そのパソコンを製造したメーカーにデバイスを提供しているベンダーから入手出来る場合があります。
パソコンメーカーがWindows 7やWindows 8のドライバを提供していなくても、そのデバイスを開発したベンダーのサイトから、提供されている場合があります。
パソコン初心者には少し敷居が高いかも知れませんが、お使いのパソコンに組み込まれているデバイスを調べるには、デバイスマネージャーから情報を得る事が出来ます。
これらの情報をヒントに、そのデバイスの供給元を割り出し、その供給元の HP から Window 7 や Windows 8 用の最新ドライバが提供されていないか調べます。これらのドライバの提供状況は、Windows 7 にするか、Windows 8 を選ぶ上で重要な判断材料となります。
内蔵されたデバイス、という括りでは、拡張スロットに拡張されたデバイスも内蔵ということになります。
昔のデスクトップパソコンは、LANカードやサウンドカードなど、拡張スロットに差し込んでパソコンを構成するのが当たり前でしたが、近年は、ノートパソコンと同様にマザーボードに直付けされるようになりました。
ただ、現在も高性能なビデオカードに関しては、専用の拡張スロットがマザーボードの基盤に用意されており、特に当サイトのテーマである3DCG制作においては、非常に重要なPCパーツです。
ノートパソコンではなく、主に拡張性の高いデスクトップタイプのPCに限定される話しではありますが、このような拡張スロットに差し込んで使用するボードなどの場合は、そのボードを販売しているメーカーがドライバを提供しています。
またnVIDIA や AMD といったビデオカードを販売しているメーカーにチップ(GPU)を提供しているチップベンダーから最新のドライバが提供されています。
この拡張スロットで拡張するタイプの内蔵デバイスについては後述しますが、仮に、マザーボードのビデオ出力に必要なドライバがない場合、Windows 8用のドライバを提供しているビデオカードを拡張することで、更なる延命が可能になることを意味している点に着目して下さい。詳しくは追って説明します。
代表的なものとして、スキャナーやプリンターなどの周辺機器が挙げられます。これらをお使いのパソコンで利用するには、そのメーカーから提供されているドライバが必要になります。
これらは、それらを設計、販売している製造メーカーがドライバを提供しています。また、マイクロソフトが承認したドライバとして、予め Windows のインストーラーに組み込まれている場合もあります。
最悪のケースでは、「Windows XP サポート終了に伴い、OSを入れ替えて、無事、パソコン本体は問題なく動作し、アプリケーションも同じように使えているが、これまで使えていたプリンターや、スキャナーが使えなくなった。」
という事になりかねませんので、メーカーのホームページで、Windows 8 や Windows 7 用のドライバが提供されているか確認して下さい。
前述した内蔵デバイスと異なり、プリンターであれば、そのプリンターを製造したメーカーが適切なドライバを提供しない限り、そのプリンターは使う事が出来ません。この点が前述した内蔵デバイスとは事情が大きく異なります。
また、メーカーのHPでサポートを表明していない場合でも、専用のドライバをインストールしなくても、OSに予め登録されている認証ドライバで問題なく使用出来るケースもあります。具体例については次のページで説明します。
補足:目的別では、入力デバイス、出力デバイスでも大別できます。マウスやペンタブレット、キーボードは入力デバイス、ディスプレイやプリンターなどは出力デバイスになります。Windows 8では、スマートフォンに見られるタブレット端末の普及により、本来、出力デバイスであったディスプレイを指でタッチして操作出来る入力デバイスとして利用する方向性が強くなっている事をご存じの方も多いのではないでしょうか。
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ショップブランドのパソコンとは、PCパーツショップなどが、自作スキルを持たない方のためにショップが組み立てたオリジナルパソコンを指します。一般的に、大手パソコンメーカーよりもカスタマイズの幅が広く、使用目的にあった無駄のない目的に適したパソコンが手に入ります。
このようなカスタマイズ可能なBTOパソコンの最大のメリットは、コストパフォーマンスです。左のPCパーツショップで老舗のドスパラの広告ですが、3DCG制作や映像制作に適した、つぼを押さえたオリジナルPCを販売しています。
この様なパソコンをお使いの方は、前述したパソコンメーカーというのは、存在しませんので、OS の入れ替えにあたっては、内蔵デバイスに関しては、使われているマザーボードを販売しているメーカーのHPから、ドライバを入手する事になります。
補足:このように提供されているドライバはパソコンの販売時期や、メーカーのサポート姿勢によっても大きな違いがあります。ドライバを提供しないメーカー側は、ハードウェアとして、まだまだ使えるパソコンにOSを入れ替えて使われるよりも、ドライバを提供せずに敢えて使えないようにし、さっさと新しいパソコンに買い換えてもらう方が消費市場がまわるからです。一般の方が考えているサポートというのは、電話窓口でのおねえさんの中身のないやさしい口調の丁寧な対応なのかもしれませんが、この世界でのサポートの良し悪しというのは、ドライバが提供されているか、いないかです。IBMのビジネスクラスのPCは、昔からこの辺のサポートに定評があり、軒並みひどいのが国内メーカーです。私が国内大手メーカーのパソコンを敬遠する理由はここにあります。私は20年来の自作派ですが、どうせ中身のないサポートしかえられないのであれば、個人的には国内の大手メーカーのパソコンより、コストパフォーマンスに適したPCパーツショップが販売するワークステーションをお勧めします。