周囲の人と比べてみると分かりますが、手は体格と同様、十人十色で随分と印象が違います。男性と女性の場合、女性のほうが骨が細く、指が長く見える傾向にあります。(特に親指の付け根)下絵は Wikipedia から PD で公開されている画像を拝借しました。
ベース形状は骨格を基準に作成します。具体的には間接部、曲がる箇所にエッジが来るようにします。
通常の姿勢では手の甲は丸みを帯びていますが、作業を行い易くするため、伸びきった状態 (手を机の上についた状態)で作成しています。
最終的には Bone スキニングによるポージングを行ないます。
ポージングやモーションが前提となる場合、後のUV展開の事を想定してモデリング時のポーズを決めると後のUVマップ展開も楽になります。人の体の場合、腕を水平にした状態で作る事がありますが、腕と胴体のBoneウェイトが干渉する事を避ける意味合いでモデリング時のポーズを決める事もあります。
手は体の中でも汎用性の高いパーツと言えますが、男性、女性、子供、老人など数パターンへの展開は、基本的に手の造形に必要な頂点数は変わらないため、モデリング、ウェイト、UVマップ、全てが終わった段階で頂点移動によって作成します。
皺の多い老人の手などの表現は ZBrush などのスカルプト3Dツールによって得られるDisplacement Map を活用する事も視野に入れます。
LightWave 3D は ver9でようやくエッジ選択モードが追加されました。全ての編集ツールが選択エッジに対して実行できる訳ではありませんが、これによりモデリング効率は各段に向上しています。
左は指の谷間のエッジに対してエッジベベルを選択エッジに対して実行した例です。
特に大まかな形状から作り込んで行くモデリング・アプローチでは頻繁に使用するツールです。積極的に活用します。
エッジ選択は断面を把握し易く、形状を確認する上でも有用です。
本稿ではモデリング時に積極的にスケルゴン、Vertex Paint を活用します。下絵を元にスケルゴンを描きます。このスケルゴンは最終的にBoneとしても使用します。
Vertex Paint によるウェイトマップ一括作成は、Boneの名称がそのまま使われますので、どこのBone (スケルゴン)か名称だけで判断できる名前をつけて下さい。(詳細は後述)
モデラーのスケルゴンは癖があります。初めて取り組まれる方が注意すべきポイントは次のページで説明します。