指を繋げた事で全体の形状がイメージし易くなりますので、ここからはある程度、プロポーションを意識して造形していく事になります。
エッジベベル等を使って造形に必要なメッシュを追加し、形状を整えます。
山・谷・山の起伏を考えて、どこにエッジを追加すればよいか、どこに頂点を移動させればよいか考えるようにすると分かり易いのではないかと思います。
追加したポリゴンメッシュの流れを修正します。まだ手付かずの親指の付け根を修正しています。この段階でVertex Paintの Falloff Distance 16 でウェイト値を適用し直し、メッシュの流れに問題がないか確認します。
スケルゴン回転の結果に問題があれば、メッシュの流れを修正します。新たに頂点を追加した場合、やり方によってはウェイト値が含まれませんので、その時は再度 Vertex Paint の Falloff Distance でウェイト値を得ます。
親指の付け根のメッシュが不足しているためメッシュを追加します。
込み入った形状なので Add Edges ツールを使ったり、ポリゴンを削除して直接ポリゴンを描いています。
新たに頂点やエッジを追加する場合、使用するコマンド、ツールによってはウェイトの中間値を正しく割り当てるものとそうでないものがあります。
造形の段階では、頻繁に Vertex Paint の Falloff Distance でウェイト値を得て、これで得られるウエイトマップで良いスキニング結果が得られるようにします。
他の指と同様に親指も別のファイルで作成して移植します。
ある程度の造形を考えていますので親指も六角形で作成していますが、エッジは真上に来るようにしています。
Vertex Paint でウェイト一括作成、スケルゴン回転による確認を繰り返し、問題があればメッシュの流れも調整、必要があればメッシュを追加します。ここでは親指の付け根のメッシュを修正しています。
親指が他の指と異なり六角形の頂点が上下にくる事は、手のベースを作成した段階で予測しています。
親指を除く4本指の付け根にエッジを追加しています。
この箇所はテクスチャやv9の新機能 StressMap等で表現出来ると思いますが、ウェイト値で制御したいため追加する事にしました。
追加するのは指側です。
手の内側はの作り込みは目的によっては無駄な作業になる場合もあります。
指を握った時に正しく変形するようにメッシュを追加します。指の付け根は最も難易度の高い箇所になります。現段階では Vertex Paint で falloff で一括してウェイト値を適用していますが、最終的にはウエイト値を手動で修正します。
この段階では細かな造形には拘らないようにし、求める変形クオリティに最低限必要なメッシュ(頂点数)を確保する事だけに専念します。形状を整えるための頂点編集、整地作業はウェイト設定時に行うようにする方が効率的です。(後述)
ここまでの一連の作業で1~2日程度、慣れた方なら半日仕事、モデリング・プロセス全体の完成度はテクスチャを含めると 3合目付近と言ったところでしょうか。大変な作業はここから始まります。
次のステップは "モデリングの詰めとウェイトマップ修正の並行作業" になりますが、次のページからはウェイトマップ修正を行なう前の準備、および必要な知識について説明します。